事業承継税制と中小企業経営承継円滑化法>>遺留分に関する民法の特例
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民法特例に係る合意の消滅事由

 民法特例に係る合意は、次の(1)〜(4)の事由が生じたときは、当然に効力が消滅します(円滑法10)。
 

合意の消滅事由

 (1)経済産業大臣の確認の取消し
 経済産業大臣の確認は、民法特例に係る合意の効力要件ですから、当該確認が取り消された場合には、合意の効力が消滅します。
 
 (2)先代経営者の生存中に後継者死亡、後見開始、保佐開始の審判を受けたこと
 民法の特例は、先代経営者の相続開始に伴って相続人間での株式等の分散を防止し、後継者による経営の安定を図るためのものです。したがって、先代経営者の生存中に後継者が死亡した場合など、後継者が経営に従事することができなくなった場合には、もはや当該合意の効力を維持する必要がなくなるため、これらの事由が生じた場合には、合意の効力が消滅します。
 
 (3)合意の当事者以外の者が新たに先代経営者の推定相続人となったこと
 民法特例に係る合意は、先代経営者の推定相続人全員の合意を前提とするものであり、先代経営者の再婚や新たな子の出生等により、合意の当事者以外の者が新たに推定相続人となった場合には、民法特例に係る合意の前提を欠くことになります。また、民法との整合性を考えると、合意の当事者か否かで遺留分算定基礎財産が異なることを許容するのは困難です。
 
 (4)合意の当事者の代襲者が先代経営者の養子となったこと
 合意の当事者(後継者を除く。)の代襲者が先代経営者の養子となった場合、民法上、当該代襲者は、代襲相続人の資格に加えて、新たに養子としての相続人の資格を取得することになりますので、上記(3)と同様の趣旨により、合意の効力が消滅します。